2009年10月28日

魔女の大鍋

○ハルカ
●リアン
●ユメ
●レン

ノリで書きましたの
…あまり期待しないのが吉


○元はといえば

「へぇ、ハルカさん、凄いのですね」

 リアンのこの一言が発端だった
 とある喫茶店へ学生の身ながらケーキ類を納品するアルバイトをしているハルカを見ての言葉である

「いや、慣れれば楽しいものだよ、将来は食品関係の職に就くつもりだし」
「んー…」
「どうしたの、リアン嬢?」
「――ハルカさん、お菓子作り教えてもらえませんか!」
「へ?」

 そんなこんなで、話が広がって当日、彼の部屋に集まったのは3人の女子だった

○当日のこと

 ハルカが提案したのは、一番作るのが簡単で特に機材も必要ないクッキーだった
 型抜きもそれなりの数があるし、オーブンで焼くくらいしか機械類を使わないのでお手軽といえばお手軽である

「おはようございます」

 真っ先に…10時からの予定だというのに9時半に気合たっぷりで現れたのは、言いだしっぺでもあるリアンだ
 肩にかけたトートバックには、ハルカが前もって準備するように伝えたエプロンやミトンといったもののほか、各人が施したいものを持ってくること、と言ったトッピング類がはいっているはずである

「おはよう、リアン嬢……ちょっと早くない?」
「いえ、折角の機会だと思うとそわそわしてしまって…少し子供っぽいですが」

 参加動機は、最近出来た恋人に手作りお菓子を食べさせてあげたいだから、だとか
 恋は一途なもの、というが、相手を思う気持ちが努力へと繋がるのだから良い事である
 皆が揃うまではヒマ、ということでお菓子作りとは何たるものか、というものをハルカが語り、リアンがメモを取るという光景がしばし展開される

「おはよーございますぅ」

 二人目の参加者、ユメ
 彼女とゆーがのらぶらぶっぷりはよく知れたものであるが、このゆーがは案外と料理が達者なので、せめてお菓子ぐらい作って恩返しをしたいのだとか
 のんびりゆったりしている彼女はいつもは甘ロリ服を着ているが、今日はお菓子作りということで簡素な服を着ていた
 珍しいことである

「おはよう、ユメ嬢……さて、あとはレンだな」
「あれー、レンちゃんまだなのですかー?」
「……まぁ、レンは低血圧だからな、特に休日だと昼まで寝てることも珍しくないし」

 銀誓館関係者であると言う人の下で、レンや他の数人とともに下宿しているハルカの言うことだ

「へー、以外ですぅー」
「そうですわね、レンちゃん、働き者ってイメージがありますわ」
「猫かぶりとまでは言わないけど…やっぱりよそ行きのイメージとかはあるだろうからね」

 そのままレンが来るのを待とう、という流れになって待つこと数分
 10時ジャスト

「お待たせしたのですよー」
 
 どたどたと騒がしい音を立てて寝癖のなおりきらない髪のままレンが上から降りてくる

「はい、おはよう、レン」
「もう、ハルカ、起こしてくれたっていいじゃないですか」
「恋人に怒られるのがイヤだからね、それと自分の世話ぐらい自分で見ろ」

 文句をつけるレンを軽くいなして、ハルカは自分の愛用エプロンを身に着けた

「それじゃあ、始めようか」

○混沌

 ハルカは、パティシエとしてはすでに一流の腕を持っている
 料理自体元から得意だったのが、ふとした切欠でお菓子作りに目覚めて以来たゆまぬ研鑽を積んでいるのだ、腕が上達しないわけがない
 だがその特訓方法と言えばとても他人にマネのできるものではない
 ……食べたお菓子を表現できるまで、お菓子を作り続けると言う方法は、相当味覚の鋭い彼だからこそ出来る芸当である
 そんなハルカであるから分量や時間と言ったものは完全にカンの類
 理論的な教え方はまず期待できない、というのを、その日そこに集った者は知らなかった

「あー、それね、だいたい持ち重りがするなー、ってくらい小麦粉いれて、卵を適当に…まぁ、2個? いれてかき混ぜて――」

 始終この調子なのだから、教わる側としてはいい迷惑である
 だがハルカの美味なお菓子を食べたことがある上、料理自体あまりしないと言う人ばかりのこのメンバー
 誰もが「そんなものか」と思ってしまって、そのまま適当にお菓子作りが進んでいく

「ハルカさん、なんかどろどろのままなのですが…」
「小麦粉足してみれば?」
「ハルカくーん、巧く型が取れないのー」
「あー……(ひょいひょい)こんなのでどう?」
「わー、凄いのですよー」
「……ねぇ、ハルカ」
「なに、レン?」
「……ホントに大丈夫?」
「まぁ、大丈夫じゃない?」
  
 しかも教える側も全くもって自覚がない
 最悪と言えば最悪である
 途中で妙にハルカも手を出すものだから、体裁だけは整っているお菓子が次々と量産されていく

「よーし、まぁこんなものだろう」

 オーブンから出てきたクッキーは、外見は確かにマトモである

「味見は?」
「適当に食べてみればいいと思うよ」

 言われ、本日の生徒諸君は思い思いのクッキーに手を伸ばす

 がりっ(硬すぎた
 ぐちょ(中まで焼けてない
 ぼろっ(砕けた

『・・・・・・・・・』

 結局、適当なレシピ本でも買って練習したほうがいいと彼女たちが気づいたのは、後日のことであったと言う

 どっとはらい


ラベル:SR SS
posted by ユウ at 00:58| Comment(0) | 二次創作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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